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『南海トラフ巨大地震』その11「想定の整理」 南海トラフ巨大地震が発生したら、揺れから始まり、何が並行して起こるのかを考え「22分類」しました。 今回は『③ 揺れが引き起こす命に関わること』から考えます。 実際には「揺れそのもの」が命に関わることは少ないようです。 そのほとんどは人間が造りあげたモノによって、人間が命を落としています。 言い換えれば『地面が揺れただけ』ということです。 それは地球の自然な営みなのですが、その中でも「揺れそのものが命に関わること」があるとするならば、事前予習をせずに大きな地震の揺れを受けてビックリ驚き『しん疾患・脳疾患』を引き起こし、死亡に至ることがあるというものです。 これは『緊急地震速報に驚いて!』も同じ事かもしれません。 ならば予習の必要性があります。 緊急地震速報の音はどんなもの?地震の揺れはどんな感じ?などと事前予習をしておきましょう。 それも防災訓練のひとつです。 例えば、ゲーム『叩いてかぶってジャンケンポン』を想像してみてください。 「これはゲームですよ」と宣言した後に両者合意の元で行うゲームです。 ところが不意に頭を叩くと、大きなもめ事にもなるだけではなく、驚き「しん疾患・脳疾患」を起こしかねません。 更には、叩くよと宣言されて、防御姿勢の『ヘルメットをかぶる』ことで、笑って済ませることができるのです。 なので『不意を突いてくる巨大地震に向けて』事前予習をやっておくことが大切です。 「災害対応をゲームと一緒にするな!」とお叱りを受けそうですが、ゲームを進行しクリアするためには『それなりの装備のグレードアップ』が必要となります。 ゲームであっても、丸腰で巨大モンスターを倒すことは限りなく不可能です。 ならばゲームと同様でコツコツと楽しみ経験値を上げながら、装備や備えを増やしていくことが重要です。 ところが構えるための装備や備えを知らずしてステージクリアはできません。 更には自分ひとりでは倒せない巨大モンスターを仲間と共に協力し合って倒す。 『仲間・コミュニティ』の必要性・重要性ではないでしょうか。 そして大前提の基本である『コントローラの使い方』くらいは知っておいた方がとなるのです。 やはり基本を探して、基本を学ぶことから始めましょう。 防災も同じで基本を学ぶことが重要です。 『④ 家屋の倒壊や損傷』も考えましょう。 罹災証明や保険申請の為に、専門家や行政に危険度の判断を仰ぐ必要があります。 判定は『内閣府防災情報』の総則にあり、その基準は住家の損害割合が 『50%以上の場合を全壊』 『40%以上50%未満の場合を大規模半壊』 『20%以上40%未満の場合を半壊』 『10%以上 20%未満の場合を準半壊』 『10%未満の場合を準半壊に至らない一部損壊』と判定されます。 災害に係る住家の被害認定基準運用指針により導き出されると考えられますが、建物は修復するのか?建て直すのか?そのまま住み続けるのか?戸建ての場合はいずれもその人の判断となりますが、マンションの場合は管理組合全体の問題であり、区分所有者の合意要件「4分の3」が必要となり、お互いに協力し合うことが重要となります。 『⑤ ビルやマンションでの出来事』も考えましょう。 倒壊や損傷は戸建てと同じですが、倒壊に関しては近隣を巻きこむ可能性があります。 ビルやマンションは高さにもよりますがエレベータが設置されている場合が多く、改善改良はされていますが、大きな地震の際にはエレベータの停止・閉じ込めが相次ぐようです。 出先でエレベータに乗った場合には『地震対応エレベータ』かどうかを確認してみるのも良いでしょう。 大抵はエレベータの管理社名の付近に『地震対応』が記載されたシールがあるので見つけておきましょう。 またビルやマンションは『ちょう周期地震動』を受けた場合には、建物自体が長く大きな揺れ「船に乗ったような」と感じる人も多いようです。 高層階にいるほどに『何かにつかまり構える』必要があります。 また長周期地震動により、什器(コピー機やロッカー・書庫等)が動き回るので地震の際には注意が必要!非常階段があるところも多く、ホテルなどに宿泊したときは、非常階段の位置を最初に確認するようにクセづけましょう。 聞いたことのないブザーおんやサイレン(火災報知器)には興味を持ち確認するように!火災発生時には、エレベータや非常階段が煙突化する場合があります。 煙は横方向よりも縦方向には早く進みますので、避難時には注意が必要です。 また煙とは別に、無色透明な一酸化炭素等が襲ってくるので、姿勢を低くしての避難が必要!停電すればビルやマンションは屋内に光がない場合があるので、あわてず焦らずスマホのライトを付けましょう。 また商業施設の場合は、避難者が一斉に同じ方向に移動します。 落ち着いて判断できる心構えが必要です。 不安を煽る人も現れるので、落ち着いて行動をする為の、防災の学びを普段の中でしておきましょう。 |